徳川家埋蔵金のゆくえ
お昼ご飯を食べ損ねて、バタバタと局に出勤した。
仕方ないので、局内の自動販売機でオニギリを購入する。
ここの販売機はスマホ決済ができないので、現金で買わねばならない。
千円札を入れた。
120円のオニギリを買ったら、小銭がチャリンチャリンと、、、
細かい(~_~;)
釣り銭が出てきたのを右手で丁寧にかき集めた。
オニギリ一個じゃ足りない。
もうひとつ何か買おう!
100円玉を再度投入しようとした瞬間
ポロリ
指が滑って・・・・
あーーーー!
またやってしまった(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
実は、この自販機の前の床にはなぜか溝があって
隙間に小銭が落ちたのだ。
またやってしまった(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
そう。「また」なのだ。
過去にも同じ失敗を経験しており、溝に落ちただけでなく、転がって見えないところに入り込んでしまった。
蓋?みたいなのを持ち上げて拾おうと試みたものの、重くてまったく動かず諦めたのだ。
絶対、この溝の中には私と同じように落とした人の小銭が貯まっているに違いない!
しかし、今日の小銭はちょっと違った。
溝には落ちたが丸見えなのだ。すぐそこにある。
ほら、そこにある。
今回は諦めないわ!
私はデスクに戻り、ハサミを持って急いで自販機に戻った。
ハサミの先を差し込み、挟んでみると・・・
おおおおぉーいける!
見事に100円玉を拾い上げた。
と、そこに、ディレクターのKちゃんが。
「なにやってるんすか?」
「100円落としたけど拾えたわ!でもね、この溝の下には、私がかつて落としたお金も入ってるはずなの。きっと他の人のお金もたんまり貯まってると思うわ!」
「えー?これ動くんかなぁ?」
動かないわよ、と言おうとした瞬間、Kちゃんがヨッコラショと持ち上げた!
「わ!外れた!」
私が非力だっただけで、この蓋は外れる仕組みだったのだ。
「どれどれ?ある?」
這いつくばって中を覗いたが、、、ない!
「ない!なんで?ぜったいあるはずなのに」
「他の人が見つけて取られたんちゃう?」
「クッソー!」
この自販機の前を通る時、私はいつも徳川家の埋蔵金を思い出していた。
「この下には私の隠した小判がある」←妄想
それが今日、脆くも崩れ去ったのだった。
「Kちゃんありがとう。拾ってくれたお礼に、こんど10円ぶんおごるわ」
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