アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

長生きの秘訣

昨夜、お世話になっているお寺さんから電話が入った。

「明日の三十三回忌はどなたさんのでしたかな?」

お祖父ちゃんですよ。ついでにお祖母ちゃんも。

「おかしいなぁ?お祖父さんは今年ではないけどなぁ…」

あらぁー?σ(^_^;)

アルツの叔母にとって、両親の三十三回忌を務めることが生き甲斐である。
去年あたりから、三十三回忌をやる、やると言っていて
特にちゃんと数えもしなかったが
どうやらお祖父ちゃんの三十三回忌は去年だったようだ。

ま、いいんです!やりたいことやらせてあげますので(笑)
お願いします!

そして今日。
叔母さんの願いが叶って、親族10人ほどで集まった。
本来ならここにいるべき兄はもう居ない。

兄の家族も誰も来られなかったし
少し寂しい。

それでも、みんなで賑やかな会食は
叔母さんもたいそう楽しそうで、
今日は特に症状も出ず、テンポ良く会話が弾んだ。

お祖父ちゃんが好きだった東華菜館。
古い写真を飾って食事していたところ
中国人のオーナーがご挨拶に来てくださった。

そして、しばらくして、紹興酒を持ってきて…

「良かったらお供えとして。さっそく飲んで頂いて構わないですよ」

なんとまぁ気の利くこと。

ありがたくみんなで頂いた。
ま、いいか
さて、これで叔母さんの気も済んだことだろう。
私たちもホッとひと息…と思ったら…

「こんど、Cちゃんのお供養してあげようと思うの」

えー?今さら?(^_^;)

Cちゃんというのは叔母さんの娘。
もう15年くらい前に亡くなった。

叔母さんは若い時に離婚していて、そのCちゃんとは離れて暮らしていたこともあり
娘の為の法事を自らがやったことは無かったのだ。

歳をとって、いろいろ振り返ることが多くなると
後悔の念も湧いてくるのだろう。

そして、何か「やらねば」という目標のようなものを持つことで
また生きる意欲が出てくるのだろう。

長生きするということは辛い経験を重ねることにもなる。

実の娘よりもよほど大切にしていた私の兄も亡くし
叔母さんの心がどれだけくたびれていることか。

時々しか優しくできない私だけれど
次はCちゃんのお供養。はいはい。やりましょうね(笑)

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