アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

美しい人の仲間になりたい

御堂筋線の車内。

途中の駅で、身体の不自由な女性が乗ってきた。

年の頃は60代。
黒を基調にしたお洒落な出で立ちで
黒髪ショートボブのヘアスタイルもとてもかっこいい。

リハビリ用の杖をついて乗ってきた。

車内はそこそこ満員である。

すかさず、私の向かいに座っていた30歳くらいの女性が立ち上がり、席を譲った。

この女性もまた黒を基調にした洒落た服装で
黒髪のロングヘア。
背中にリュックを背負っていて、譲った女性の前に立った。

なので、私は自然と彼女の背中のリュックを見つめることになったのだが…

あ!

そのリュックのファスナーに、バッジがぶら下がっていた。

妊婦さん

座った年配の女性が
「荷物持ちましょうか?」
と、声をかけている。

私は軽く腰を浮かして、目の前の女性のリュックをポンポンと叩いた。

赤ちゃんいるんですね。
ここどうぞ。座って。

「あ、大丈夫ですよ?」

遠慮したが、素直に座ってくれた。

代わりに私が、ご年配の女性の前に立つことに。

「ありがとう。妊娠してるって気づかなかったの」

いえいえ、私もバッジ見て、あ!と思いまして。

その後、ご年配の女性の隣が空き
彼女に促される形で座り

妊婦の女性は、先に降りるときにこちらに軽く会釈。

私も降りるとき、ご年配の女性に会釈して降りた。

なんというか、素敵な2人の女性のやり取りにつられて
私もそこの中にスムーズに入れた気がした。

袖振り合うも他生の縁

ちなみに
私の服装は…このスカジャンにGパンという
ファンキーさでした(笑)

 スカジャン

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