橋を渡る
福島で仕事した帰り道、歩くことにした。
いつもと違う道を行ったら、違う橋に出てしまった。1本西の橋である。
何故か大きな淀川を渡る時、必ずと言って良いほど、途中でトイレに行きたくなる。
なんか・・・トイレ行きたいかも・・・
案の定、今日ももよおしてきた。
しかし、戻るのも進むのも、ほぼ同じくらいの距離。ほぼ真ん中である。
ああ、どうしよう!!
思えば、私は幼い頃からトイレにまつわるエピソードが数限りなくある。
要するに、しょっちゅうおもらしをしていたユルイ子だったのだ。
そのせいでトラウマになったのか?いまだにトイレに関するエピソードは尽きない。
以前、夜行高速バスに乗ったら、間違ってトイレ無しのバスを選んでしまった。
トイレが付いて無いと知った時、どんなに青ざめたことか!
出発直前にきちっと用を済ませ、万全の態勢で乗り込む。
ところが、出発後、
「次の休憩は2時間後です」
という、アナウンスを聞いた途端、再び無性にトイレに行きたくなってしまった。
そこからの時間は悶絶だった。
色々な想像が頭を駆け巡る。停めてもらおうか。我慢しようか。
そして、ついには・・・
などと、神業を必要とするとんでもない発想までしたほどだ。
でも、実のところ、そんなに急を要していない。精神的なもの。強迫観念なのである。
ってゆーか、別に今日はそんな話を書こうと思ったんじゃなかった。
トイレを我慢しつつ橋を渡る私。
戻る選択はせず、前へ進む。
しばらくすると、対岸が近付いてきた。
河川敷には高校生と思しき男女があちらこちらでグループをなしている。
わあ~、なんか、青春だ!
座り込んで語らう者。
川に石を投げる男子。
男女ペアで帰るのは付き合ってる子たちだろうか。
私はしばし足を止めて、その青春の光景をぼんやりと眺めた。
高校こそ女子高で、大した思い出はない私だが
中学時代は甘酸っぱい青春の思い出がある。
材木座の海にほど近い学校で、放課後を含めて四季折々の思い出はいつも海と共にあった。
そっか、この子たちの思い出の傍には、いつも淀川があるのか。
そんなことを考えていたら、さっきまでの尿意は全く失せている。
やっぱり、本当は別に行きたくなかったのだ。
わたしって・・・気、弱過ぎ(-"-;)
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