アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

有事

テレビを見ながら朝食を取っていた。

今朝は9時からCM収録である。

目覚ましテレビが終わったその瞬間。

ミシッという音と共に一気に家が揺れた。

キャットタワーのてっぺんにいたサワラちゃんがひっくり返って落ち、ベランダにいたサンマちゃんが大慌てで中に入ってきた。

私は身動きが取れず、椅子に固まったまま。

次の瞬間、ドーンと大きな音が。

後にわかったが、三階の部屋の本棚とパソコンが倒れていた。

私は阪神大震災を経験しているが、あの時はベッドの上から落ちないようにしがみついていた。あの時に比べればましではあったが、それでも久しぶりの恐怖に包まれた。

すぐ家人と連絡を取り、あちらは新今宮で電車が緊急停止。

その後次々と安否を気遣うLINEやメールが届く。

私の頭の中は、このあと大きな余震があるかも?いや、熊本のように本震はまだなのかも?今朝のCM収録はどうなるのか?夕方発の飛行機は飛ぶのか?

色んな考えがめぐる。他人の心配をする余裕はない。

テレビを見て震度や震源地がわかり、どうやら私の住む東淀川区は同じ大阪でもかなり揺れが激しかったことがわかった。

仕事先の方にメールを送り、すぐに三階に置いていた非常用のスーツケースを開けて中身確認。追加品を入れた。

うん、とりあえずいつでも逃げられる。

結局、電車はまったく動いていないので車でスタジオへ向かう。

阪急の遮断機は降りっぱなし。人々は徒歩で橋を歩いている。こりゃ大変だわ。でも、その時はまだ死者まで出ているとは思っていなかった( ;  ; )

無事収録が終わり、今度は上京の心配。

ネットで見ると、東京行きの飛行機は調整中のままで、いつ欠航になるかもわからない。

新幹線も止まったままだし、、、こりゃまさかのマイカー上京?!

と、思った矢先。新幹線が再開した。

ひと安心である。

飛行機はやめて新幹線を選択し、新大阪駅へ向かうと。

びっくり。

在来線が動かないのて待機する人たちがいっぱい。ビニールシートに座って疲労困憊の様子である。

うーーー、大変だわ。

ちなみに家人は新今宮から3時間以上歩いて帰宅した。ほんとお疲れさま。

新幹線はダイヤが乱れまくりだったが、指定席はガラガラ。立ちっぱなしか?!と心配しただけに意外だった。

有事のあった街から逃げ出す私。

東京ではなにも変わらない日常が待っている。

これだよ、これ。この感じ。

しかし、私も東京に降り立った瞬間、その仲間入りをしたのだ。

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