武器を磨いて待つ
ずいぶん前になるが、ある監督さんに言われた言葉。
「いつチャンスが来ても良いように、武器を磨いておくとよい」
意識的にそうしていたわけではないけれど、なにしろ仕事が好きなので
目の前に「ある」「ない」に関わらず、武器は磨くようにしていた。
私の「武器」というのは、ナレーションや朗読というジャンルのテクニック。実力である。
武器を「磨く」とは、いわゆる「努力」と同じようなことで
ナレーション練習に勤しんだり、朗読の稽古をしたり、ほかのナレーターの分析をしたり、真似をしたりする。
ただ、これらはすべて自分1人でできる武器磨きだから良いのだが、1人ではなかなかできない武器磨きもある。
例えば、トークスキルだ。
1人喋りはまだしも、相手がいる時のトークスキル。
これまで司会業を通じて、インタビューしたり話をまわしたりの経験を積んだ。
ラジオのパーソナリティのときも、お相手の方の話をいかに聞き出し、進行していくか学んだ。
そんな中、clubhouseがはじまり、耳ビジを毎朝やるようになったとき、これまでの経験、磨いてきた武器をフルに活用できるようになった。
まさにあの武器この武器、ぜーーーんぶ使ってやってきた感がある。
そして耳ビジを通して、武器を毎日磨き続けて現在にいたる。
いつのまにか武器の使い方がスムーズになり、新たなアイテムも手に入れた。
これだけ色々持っていたら、これからもなんとかなりそうだなと思えてくる。
なるほど。これが「自信」というものなのだろう。
「画家の絹谷幸二さんと安藤忠雄さんのイベントのMCやってもらえませんか?」
という依頼メールが来た時
「面白そう」と思った。
MCならお手のもの。スケジュールも合ったので引き受けた。
今日、その打ち合わせをオンラインでしたのだが
その場で予定外の話が出た。
MCをするだけだったのが、2人の対談の時のモデレーターが必要になったのだ。
「話が長くなったりしそうだし、2人だけの対談じゃないほうが良さそうなんです」
こう言われた時、内心私は「ラッキー」と思った(笑)
単なるMCより、モデレーターするほうが俄然楽しいもの。
自分の感覚で、2人に話を聞けるかもしれない。
「ぜんぜん構わないですよー。必ず聞いてほしいことがあれば事前に言ってください。そうじゃなければ、安藤さんの話を聞いて、気になった話題を対談でふります」
「それはありがたい!」
先方は、あっさり引き受けた私を見て、喜んでいらっしゃる様子。
いやいや、私が一番喜んでますよ!
巨匠2人の話を回す役目。
普通なら怯むのかもしれないが、今日の私は好奇心のほうが優った。
これは、おそらくベースに「自信」があるから、そう思えたのだろう。
とは言え、調子に乗ってたら失敗するので(笑)この「ラッキー」な展開をありがたく受け止め、観覧者の皆さんが喜ぶ対談になるよう努めよう。
ただいま参加申し込み受付中。
とーーーっても楽しみです♡
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