小さな命が消えました
母親がある日突然猫を連れて帰ってきた。
近所で生まれたヒマラヤンをもらったのだという。
我が家ではずっと犬を飼っていたが、実は母は猫の方が好きだったのだ。
茶色とベージュのグラデーションで、毛がふさふさ。
ブルーグレーの目がとても綺麗で、小さな赤い舌をぺろぺろと出す仕草がとても可愛らしく
「ペロちゃん」と名付けた。
ところが、洋猫のせいか一向に懐かない。
抱っこが嫌い。可愛げないな・・・女王様みたい(ーー;)
でも、犬とは仲良く、一緒に椅子の上で寝る姿もしばしば見られた。
1年後、ある日突然子供を産んだ。
リビングの椅子の下で!
ペロちゃんは自宅の中だけで飼っていたが、
前回の発情期に一度だけ脱走したのだった。
黒猫が3匹。みーみー鳴いていた。
ペロちゃんはふわふわの毛に包まれているし、抱っこもさせてくれないので、妊娠したことに気づかなかったのだった。
その後すぐ私は実家を出て大阪に。
そして10年あまりが過ぎた。
両親が死んでしまい、行き場を失った飼い猫4匹。。。。
その頃にはペロちゃんとその子供1匹、拾い猫2匹と4匹に増えていた。
全部我が家で引き取ることになった(;´Д`)
でも、にゃんこ達は私の生活に必要不可欠な存在になり・・・
初めて1匹死んだ時には、親が逝った時よりも泣いた。
で、今日、ぺろちゃんが死んだ。
闘病から1ヶ月と2週間。
今日かな、明日かな、そう思いながら面倒を見てきた。
今日は15時50分に家を出るまで、時々お水をあげ、ぺろちゃんがすやすや寝ているのを確認した。
でも、少し痙攣のような様子があったので、出かける前に
ぺろちゃんの顔に自分の顔を近づけて呼びかけた。
「ぺろちゃん綺麗だね。すごく素敵だね。」
じゃ、行ってくるね。
19時に帰宅した時には、もう息をしていなかった。
まだ身体はあたたかくて、30分か・・・それくらいしか経っていなかったと思う。
出かける前に、ちょっとだけ開けた目が、もうビー玉みたいになっていた。
正直、思っていたのだ。
死ぬ瞬間を見たくないと。
本当にそうなっちゃった・・・ごめんね。
身体を拭いて、いつも座っていた定位置に寝かし
花を飾ろうと近所のスーパーに買いに出た。
歩きだしたら涙が溢れてきてしまい、ボロボロ泣きながら花を選んだ。
ペロ様にはバラでしょ!(笑)
昼間のこと。
いつもお世話になっている整体の先生にぺろちゃんのことを話していた。
「猫ちゃんは死ぬことであなたに悲しみという感情を教えてくれる。
悲しみを知る度に人は優しくなっていく。 猫ちゃんが貴女を成長させてくれるんですよ。」
先生が言った言葉を噛み締める。
闘病中、応援してくださった皆様、本当に有難うございました。
文章書いていたら心が落ち着いてきました。
毎日ブログを書く事は、とても自分にとってデトックス的な行為なのだと実感します。
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