アルトの世界

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裏声日記

岩手災害ボランティア 12月2日 ~大槌町仮設住宅集会所

今回の一番の目的だったのが
大槌町の仮設住宅で活動する「まごころ*花 プロジェクト」の現場訪問である。

まごころ*花 プロジェクト

関東在住の雑貨アーティストやイラストレーターが素材を提供し
仮設住宅で暮らす女性たちが作り上げる「シュシュ・ブローチ・ヘアゴム」
500円のうち、作った被災者に300円入る生活支援のひとつ。

実は、このプロジェクトの中心人物、森祐子さんは
私が5月に活動した際、ブログで紹介したレポートを読んで、連絡をくださって知り合った方で
森さんの職業を生かせる活動があるから東京報告会に参加してみたら?と背中を押した経緯があるのだ。

実際に行動を起こした森さんが、今や、大槌の花っこ隊(活動しているみなさん)の先生である。

人と人とが繋がって、何かが始まるということを強く意識するきっかけとなった・・・・

仮設住宅で暮らす女性たちが、集会所に集まって来た。
みなさんの手には「裁縫道具」と「資材」

小さな和室に銀マットを敷いて、正座して取りかかる「シュシュ作り」

栄久子(えくこ)さん 光枝さん 栄子さん 直子さん 由紀子さん 祐子さん ナツ子さん 7人のメンバーで構成される花っ子隊。

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もともと裁縫が好きだった方が多く、
まごころの郷でワークショップをしていた森さんに興味を持って、シュシュ作りに参加したそうだ。

シュシュの元となる布は雑貨アーティストの方々が提供。
くるみボタンのイラストはイラストレーターが。もちろんくるみボタンも手作り!

花っ子

レースやその他のパーツは森さんが用意して、大槌へ送られてくる。

シュシュ

最初、自己紹介をした私が、ちょっとずつ質問を投げかけている形だったのだが・・・

「こうしてねー、皆で何かやってるとね、忘れられる。時間があっという間に過ぎてね。」
「家にこもっていてもなに変わらねぇ」
「皆でいろんなこと喋りながらやるんだ。大変だったね、ってさ。悲しくなるけどね、お互い言い合ってね」

そのうち、話はどんどん皆さんの方から出てくるようになった。

「津波がね、もうあっという間だったんだよー。」
「そう、山に火が燃え移ってね、あんな光景見たことない」

あの日の様子が次から次へと語られる。

私はウンウンと頷いて聞くことしかできない。

こうして、楽しいお喋りもあれば、あの日のことを話してお互いいたわりあっているのだと思う。

さて、
今、皆さんのシュシュ作りはほぼ週1回。

「もっとやりたいけど・・・毎日でもやりたいけどね」

そう。
ここが現実的な問題点なのだ。

どんどん作りたくても、肝心のシュシュが売れてくれなければ、在庫が出来てしまう。
資材を買うにも資金が必要。
そのお金を誰が請け負う?

森さんが持ち出しで資材を買っているわけで、それが過剰になれば継続できない。

やはり、売れるルートの確保が必須。
買い取ってくれるルートが・・・。

「置く」だけなら協力してくれる店は多いだろう。
でも、それではいつまでも花っ子隊の手元にはお金が届かない。

「自分たちでも売れるツテとかね、探さないといけないな、ってね、思うんだけど」

ただ楽しく作っていれば良い、という現場から、「仕事」としてのプロ意識も高まりつつあるようだ。
実際、作っていくうちに、より良いものを!という気持ちが強くなっていて、

「シュシュの色に合うレースをね、選ぶの。これが難しい」
「わたしはセンスが無いから、だめだー(笑)」

私も手伝おかな~!

志願して、針と糸を持つ。

「で、ここはどうすれば?え?どうやるんだ?」

おばちゃんたちに教えてもらうも・・・断念。

「じゃ、これ切って!」

「わーい、これなら私にも出来る!」一同爆

レースを同じ長さに切るってお仕事を頂いた(笑)

森さんは7月に初めて大槌を訪れ、その後9月、11月と忙しい仕事の合間に
製作の指導に来ている。もちろんすべてボランティアだ。

それ以外は、メールや電話でのやりとり。
たまにはコミュニケーションがうまく取れない時もある。

それでも、言いたいことは正直に言い合って、ゆっくりと、でも確実に絆が深まっていると思う。

2時間近く精を出して、今日の作業は終了。

「お茶っ子するべ」

私の分もちゃんとカップを用意してくださっていた♪

コーヒーと、お菓子、湯掻いたサツマイモ、私が持って行ったお土産のおせんべい。
皆に手際よく分けられていく。

すると、おもむろに

「はい!じゃ、いくべ~!!」

何?何?

「じゃんけんだー!最後はいっつもじゃんけん大会なの」

どうやら、サツマイモの大小を選ぶじゃんけん大会らしい。

私も一緒に
「せーの、最初はグー、じゃんけんぽーん」

人数が多くて全然決まらない(笑)

じゃんけん2

20回くらい繰り返して、ようやく決まった!

・・・っていうか、勝っちゃった!私。
大喜びで大きなお芋を頂く。
「全然働いて無いのに、すみませんねー」と言いつつ遠慮なし(笑)

美味しい!サツマイモ!!

「湯掻くときにね、最初は強火、そのあとは小さい火でじっくり煮るんだ、そしたらしっとり美味しくできる」

「へー、なるほど」

料理上手なおばちゃんの、そういう智恵は、他のメンバーにとってかなり為になるらしい。

こんな風に、近所の皆さんでおしゃべりしながら仕事をして
ささやかな楽しみを共有しているのだ。

大阪でも一生けん命売りますね!

「ありがとう。よろしくね。」

シュシュを買ってくださった皆さんからもらったメッセージアルバムを渡す。

アルバム

「有り難いね。」「涙が出るよね。」

「眠れないこともあるよ。泣くこともある。でもね、やらねばね。」
「仕事があるって、有り難い」

仕事を失った男性の方が、辛い日々だろうという話も出た。
こうした内職でも仕事のある女性たちの方が「生きる張り」があるから。

お話しを伺って、課題は明確になった。
一言でいえば「売る」これに尽きるのだ。

他にも少々問題点があるのだが、それもこれも、売れれば解決しそうな話だった。

何か良い方法ないかな?
小さくても繋がって行こう、そう思っていたけれど。
急務かもしれない、実感した。

仮設住宅にご案内くださった臼澤さんのお話はこちら

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