アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

錆を落とす

もう8年だか9年だか前になるのだが
誕生日を迎える直前、
私は東京の師匠の門をたたいた。

今の自分をなんとか変えたい。
長くナレーターとしてやってくために本当の力を身につけたい。

その一心だった。

そして、
新しいことを学ぶためには覚悟がいると思い
捨てるものを捨て、整理するものを整理した。。。。

捨てたものの中に、しょうもないプライドがある。
長年信じていた手法がある。

とにかく、目の前の師匠の言うとおり、信じてやってみようと思った。

とまあ、そんな経緯で始めた語りの道。

しかし、半年ほど休み、5月から復活したものの
たった半年でもその間の錆付きは否定できないのだ。

自己研さんの時間が少ない。
そう実感する。

錆があると、そこに新しいものを塗りたくても、でこぼこになってしまう。
錆をきれいに落として、それからじゃないと。。。

錆。

たとえば声量。声の幅。

などである。

あかん。これでは。

結局、声量や声の幅の足りないところをテクニックでごまかそうとしてしまう。
そして、ごまかそうとすると癖が露出する。

のだと思う。

今日の稽古でそれを実感した。
指導してもらえる環境がある今、なんとか錆を落とさねばならない。
自分のために使う時間を作るためにはどうすればいいのか?

・・・飲む回数を減らす?!

きゃー!!まじ?出来るかな?

さて、
師匠に学んだ数年の中で、私も一度は通った厳しい道を
今、語座大阪のメンバーが味わっている。

友達でもあるHちゃんも今日はそうとう苦労していた。

「新しい風が吹いている」

たったそれだけの一文なのだが、そうとうてこずっていて
稽古のあと、数人で飲みに行き
彼女のハードルとなった一文を徹底分析(笑)

だから、「あたたかい」でもなく「生ぬるい」でもなく「新しい風」なのよ~

「新しい、風・・・?」

「違う!」

「新しいかぜ・・・」

「そう、それ!」

「新しい、風が吹いている」

「ちが~う!」

「新しいかぜが吹いている・・・?」

「いまの!」

「新しい、風が、吹いている?」

「いや、ちゃうし!」

とやっていたところ・・・

バーの店長が

「僕の頭の中で、いま「新しい風」がぐるぐる回ってます(涙)」

一堂爆笑!
そして平謝り。

ごめんねー。
で、違いわかる?

とか言いながら(笑)

とうとう
「下間、来週時間とって~~~」

まー、こんな風に大変なこともあるけれど
仲間なので皆で上達できたら良いなとも思うし
稽古のあとの飲み会っていうのも
単に飲んでるだけでなく
稽古中に聞けなかった話も師匠に聞けたり
仲間同士で言い合ったりして貴重な時間なのだ。

けいこのあと

東京でも毎週やっていたことだけれど
今、また新しいメンバーで新鮮に語り合えることに感謝したい。
大阪まで来てくれる師匠にも。

友達にアドバイスする前に、まずは錆を落とさねば!

「新しい風が吹いている」

正解バージョンと間違いバージョンはこちら

「  」

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