思春期?
兄の一周忌だった。
死んでしまったのは27日なので、
一周忌の法要自体になんの感慨もない。
暑い中電車で京都へ行き、
途中で黒のストッキングを買って履いたら、お寺に着くなり破れてしまった。
さらに喪服のワンピースのすそをひっかけて、まつってある裾がほどけてしまい
敗れたストッキングを履いた裾のだらしない、汗だくの汚らしい女。
自分で自分が嫌になる。
それでも、久しぶりに千葉から出てきた甥っ子や姪っ子の顔を見ると
ちょっと落ち着いて、
みんなからすると、いつも元気な都代子姉ちゃんであるべきだから
姿勢を正さねば、と思ってしまう。
一方、姉の子供のK君(小学6年)は相変わらずおぼこい。
千葉の従兄弟たちと久しぶりに会ったので、ちょっと照れてしまったらしい。
法要のあと、会食の席へ向かうとき・・・
「なんか何話していいかわからんわ」
「久しぶりだから?」
「うん」
「照れてんの?」
「まーそやな。なんか照れるとカッコつけて低い声になってしまうねん」
「あははは、そうなんだ」
「なんか聞かれても、ハイソウデスネー(声を低くして)とか声が変わってしまうねん。
でも、声低くしたら、声変わりした!とか思われても嫌やしな。」
「声変わりしてないの?」
「してへんわ!!」
「でも、ちょっとハスキーになってきたで~声変わりちゃう?」
「してへん!!あーああーー(いきなり裏声で歌いだす)ほらな!」
「あんまり出てないやん。声変わりやで」
「してへん!だいたい、まだ思春期にもなってないし」
「(*≧∀≦*) 爆!」
あー可愛い。K君大好き。
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