一緒に飲もうよ。
ひとまわり以上離れた兄は
小さい頃、姉と私を奪い合って
腕を両方から引っ張って可愛い妹の肩関節を抜かしてしまう。
以来、私の肩はとても抜けやすくなり
小さい頃、何かと包帯で腕をぶら下げていた。
朝目覚めると、顔の前に兄のお尻があって
オナラをぶちかましてきた。
お菓子屋さんに連れて行ってくれて
好きなものを買ってくれる。
両親のいない時に、こっそりヘップバーンの「マイフェアレディ」に連れて行ってくれた。
誕生日にはいつもプレゼントが贈られてきて
大人になっても私のことを愛してくれて
とよちゃんのためならなんでもする、と言ってくれた。
そんな兄から届いたSOSのメール。
どうして私は何もできなかったんだろう。
明日は兄の命日です。
消せずに残しているあのメール。
翌日届いた手紙。
お兄ちゃん、久しぶりに一緒に飲もう。
朝まで語り合ったのはいつだったっけ。
空が白んできた頃、ようやくベッドに入ったね。
早く会えますように。
私がお兄ちゃんを助けられますように。
コメントを書く