アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

サクラ咲くのも散るのもよし

小さい頃、母親がタカラヅカが好きで、よく連れて行ってもらった。

会場を走り回って叱られた記憶もあるが(笑)

踊りがかっこよくて、タカラヅカの帰り道はジェンヌ気取りで踊ったり歌ったりしていたものだ。

身体が柔らかかったこともあり、ラインダンスは得意だった。

「タカラヅカいいなーー」

ほんのり憧れたこともある。

そのタカラヅカを目指して受験した15歳の女の子とお母さんが

今夜のうっかりBARにやってきた。

お母さんは、耳ビジサポ部の部員である。

宮崎から受験のためにやってきたが

残念ながら二次試験で散った。

15歳。中学3年で1発合格することはほぼないらしい。

だから一次が通っただけでも良い経験になったと、2人とも明るかった。

そんな2人が来店したタイミングで、もう1人、、、

同じく散った人がやってきた。

私の元教え子で、声優プロダクションの正所属を目指していたが、叶わなかった。

私が指導したのはかれこれ何年前だったか?

それでも「落ちた」という報告メールが届き

今日、来店した。

こうして、夢は違えど、それぞれ散る経験をした2人がカウンターに並んだ。

タカラヅカの夢はタカラヅカでしか叶えられないが

声優の夢はちがう。

違うプロダクションでもチャンスがないことはない。

とはいえ、大きな役どころをゲットしたい!という大胆な夢は、今は少し横に置いておいて。

声を使って表現する仕事が好き。

その純粋なところを、まずは小さくとも実践して行ってほしい。

喋る仕事、声の仕事でお金をもらう。

これはベテランになった今でも嬉しいものだ。

その気持ちを味わってもらいたい。

好きなことをしてお金を得るのは、本当にありがたいことなのだ。

今日はうっかり前にラジオCMの収録に行っていたが

久しぶりに電話オーディションで決まった。

電話で、台詞言って、聞いてもらうオーディションだ。

いつものナレーション担当ではなく、台詞の担当。

3種類収録したが、どれも感性でやったワンテイク目が採用された(笑)

でも、演出家にリクエストされて

それに応えてリテイクするのも楽しくて。

これこれ。こういう好きなお仕事できるのが幸せだった。

BARの前の大川の桜もかなり咲いているようだ。

合否結果を桜に例えるようになったのはいつからだろう。

桜は散り際も美しい。

2人がいつか満開の笑顔を見せてくれますように。

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