アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

憧れのお仕事の現実

いくつになっても夢はあって

いくつになっても実現しない(笑)

現実は厳しいものである。

今日は、某局のプロデューサーのご依頼で、あるフォーラムで使う映像のナレーションをした。

特筆すべきは、その映像が「NHKスペシャル」の再編で構成されていること。

あ、某局って書いた意味ないやん(笑)

原稿より先に、ナレーション入りの元映像が届いた。

本番のナレーターが誰かはわからなかったけど、アナウンサーでないことはすぐにわかった。

こういうナレーションがお好みなのかなぁ?こんな感じで喋って欲しいのかなぁ?

とは思ったが、気にしないことにした。

ちなみに、Nスペのプロデューサーと、今回依頼してきたプロデューサーは同一人物である。

さて、本番。

私の仕事の都合であまり時間がなく、ほぼお任せで読ませてもらった。

これが本当のNHKスペシャルの収録であれば、お任せ、、、なんてことにはならないだろうと思う(笑)

しかし、じっくりと密着してまとめた映像であること。そして内容の良さ。

やはりNスペだなぁと、ホンモノのNスペの一端を感じることができた。

ナレーションの原稿も、とても読みやすかった。

実は原稿は「だ。である。調」の文体で、本物のNスペでも、その文体のまま読んでいたのだが、私はなんとなく「です。ます。調」のほうが良いのではないかな?と思い、プロデューサーに提案した。

すると

「そうですね!ですます調にしてもらってもよいですか?」

と、おっしゃったので、その場で言い換えることにした。

その方がよりナチュラルに語れる気がしたのだ。

さて、収録の最中も、収録のあとも、プロデューサーは何度となく

「すごいですね」

と言った。

要するに褒められたのだ。

で、私は褒められたことを自慢したくてここに書いているわけではない。

このプロデューサーは、ナレーターという職業の人が当たり前にやる仕事をご存知なかった!そこに驚いた。ということを書きたかった。

「プロに言う言葉じゃないでしょうが、すごいですねぇ」

と、言った。

想像するに、、、

ここ10年くらい、NHKスペシャルは、アナウンサーがナレーションするか、役者がナレーションするか、ほぼどちらかで、ナレーターがやることは少ないのではないか?

このプロデューサーも、アナウンサーより役者派なのではないか?

今回のNスペのナレーションも、本業ナレーターっぽく無かった。

タレントさんか、役者さん、、、の、若い女性。

上手、というか、淡々と話している感じで、悪くなかった。めちゃくちゃ良かったわけでもないけれど。←個人の感想です

Nスペをいつかやりたい。

そんな夢を抱いて来たけれど、私の実力や、私のブレーンではなかなか叶わない。

それ以前に、ナレーターという職業の人には回って来ない現実。

プロデューサーに「すごい」と言われても。

昨今、アニメ映画の多くで、主役は本職の声優ではなく、役者さん。お笑い芸人。タレント。

そんな中、鬼滅の刃は本職声優たちが演じていて、素晴らしいなぁ!と思う。

この前、ナレ友と話していたのだが

情熱大陸のナレーターは、時代的に窪田さんになったが、今なら役者さんがやっているだろうと思う。

あぁ、悔しいなぁ。

本職ナレーターより役者!

そんな風に思われてしまうのは悔しい。

だからこそ、もっと力をつけねばならないのだろうなぁ。

久しぶりに味わった劣等感?だった(笑)

「すごいですね」と言われたとき、私はなんと答えたか。

あははは。すごいと言われても、、、ねぇ。ありがとうございます。

と。

可愛げないよね(笑)

ただ、この収録現場にいた別の方から、夜にメッセージが届き、そちらはとても素直に喜べた。

「今日、立ち会っていた女性は奥さんなんですが(収録した制作会社社長の)下間さん帰ったあと、良かった。涙が出そうになった。と言ってましたよ。僕もなんだか嬉しかった」

また頑張れる。

そんな気持ちになるメッセージだった。

地道に歩きます。

手作りの渋皮煮。

甘さほどよく沁みるなぁー。

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