アルトの世界

ナレーションと語り*

MENU

裏声日記

スタート!

かれこれ12年になるのだそうだ。

N局のお仕事でプロデューサーの田中はんと初めてご一緒したのは
円山応挙の時だった。

「加賀美さんみたいな声の人を探してる。君、ちょっと勉強してみてくれへんかな?」

Y監督にそう言われて、加賀美さんのナレーションを再確認してみた。
そして、太く低い声を使って仮ナレを田中はんの目の前で、生で披露した。

どうやら気に入ってくれたようだ、と知ってホッとしたのを覚えている。

以来、12年。
田中はんとどれだけ一緒に作品を作ってきただろう。

面白い方で、とても素直。
最新の器械や技術を見ると
「これってどうなってるん?」
「それ、どういう意味や?」

プライドが高くてわからないことをわからないと言えないプロデューサーも多い中
田中はんは何でも質問する。

「田中さん」ではなく「田中はん」そう呼んでしまう人柄。
こてこての関西訛りも手伝って(笑)

田中はんは長年N局の紀行ものの番組を担当していた。
さすがの文章力で、ナレーターの私としてはいつもとても心強かった。
原稿に悩んだときには私に意見を求めてくれることもあって、やりがいを感じた。
田中はんとの仕事はとにかく無駄がなく、しかも充実していた。

その田中はんが3月で引退した。

新しい人生のスタイルに変わる道を選んだのだ。

ほんとうにさびしいし残念だけど、今日は仲間たちが集まり笑顔で送り出す。
一緒にお酒を飲んで、この前のラスト作品について語る。

たなかはん

たなかはん

ラストは「狩野派 永徳の後継者たち」だった。

プロデューサー田中はん、Y監督、撮影えっちゃん、音楽たけちゃん、ナレーション下間
奇遇にも「円山応挙」と同じメンバーだった。

お世話になりました。
またお会いしましょう。

狩野派

「狩野派 永徳の後継者たち」
京都国立博物館にて4/7~5/17

展示映像のナレーションを担当いたしました。
ぜひお運びください。

こちらの記事もぜひ

いざ、アビチャレ!

前のめり

お土産たのし

コメントを書く