アルトの世界

ナレーションと語り*

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裏声日記

ぎゅうぎゅうづめ

兄が帰って来た。
故郷に。

大谷

とは言っても、千葉に住んでずいぶん経つから
故郷は千葉なのかもしれない。

ただ、叔母は兄の帰りをずっと待ちわびていた。
今日の法事(納骨)の企画は叔母の生き甲斐のようになっていたのだ。

終わっちゃったらプツンと糸が切れたりしないだろうか(´д`)心配‥

それにしても、
下間家の墓にどれだけの人間が収まったのだろう?
兄の分を入れようとしたら、もう、前の人(父か?)のがこぼれ落ちそうになってて、
兄のを入れるために、ぎゅうぎゅう押さなきゃ入らない(笑)

中の先祖のみなさんゴメンナサイσ(^_^;

さて、叔母が昔昔、親族で撮影した写真を持って来た。

兄が30歳くらいの時のものか?懐かしい。

「とよこなんて、まだ子供じゃん!」

姉が笑う。

中2くらいかしら(笑)

義姉もとても綺麗。

「この時はその後の人生で、こんなに苦労がいっぱい待ってるなんて、誰も思わなかったんだろうね」

私がしみじみ言うと
みんなウム・・・と頷く。

綺麗だった義姉が、こんなにもやつれたのは、兄のせいだろう。
子供たちの表情の裏側に小さな陰が見えるのは気のせいだろうか。

許されないことだけれど、仕方ないとも思ってしまう私がいるが
答えは見つからない。

とまあ、ちょっとしみじみした日だったが、
夜遅く、大事な親友であり相棒であるSから電話をもらって、
とても励まされてしまった。

こうして支えてもらっている私は、色んなことはあったけれど、やっぱり幸せ者なのだ。
明日もがんばる。

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