帝王に捧げる一句
月一回の朗読オンラインレッスン。
自宅ではなく、知り合いの会社の応接室にて。
知り合い、、、というのは俳句の先生であり、飲み仲間の方である。
というのも、自宅でオンラインレッスンする予定だったのだが、句会が今日になってしまい
じゃあ、ここでやっていい?
「いいよ!」
という流れでやることになったのである。
しかし、スマホでのオンラインレッスン。Wi-Fiが使えないと不便なので
Wi-Fi貸してください。
と言うと
「ポケットWi-Fi持ってきてあげるよ」とのことだった。
さて、この先生。
私に負けず劣らずの「うっかり帝王」
いや、私より上だな。
酒の上での失敗も多いし、忘れ物、失くし物も多い。
Wi-Fiを持ってくるの忘れそうだなぁ、、、と思い、ちゃんと前夜にLINE。再度お願いした。
会社に行くと、ちゃーんとWi-Fiを充電して待ち構えてくれていた。
ありがとうございます!繋ぐのでパスワード教えてください。
私が言うと
「え?パスワードなんて要らないよ。」
いやいや、要りますよ(笑)ほら。
スマホのWi-Fi接続画面を見せると
「えー?おかしいな。いつもパスワードなんて入力しないで使えるのに」
すごく賢い人なのに、なんとも疎いこと言うので驚いた(笑)
そりゃ、一度パスワード入力した人は自動で繋がりますから。初めて接続する人にはパスワード要るのが基本です。もしや、、、
「そうか、、、パスワード、、、わからない(⌒-⌒; )」
でしょうね。もういいです(笑)
さすが帝王。なんか落とし穴がある。
実は、今日の句会に出した一句の中に、その人のことを詠んだものがあった。
もっとリアルに詠みたかったが、考えているうちにやや方向が変わってしまったのだが。
虎落笛正気にかへり退社せり
鑑賞では「夢中で必死に仕事して、退社の時間になって我に返った」と受け取られてしまい、失敗した。
「仕事終わって今からの時間こそ人間として生き生きするのだ」と言いたかった。
酔っ払ったときの帝王がよくやってる
「気付いて慌てて電車降りたらぜんぜん手前の駅だったんだよー」
そのとき駅で聞こえる虎落笛、、、の一句を作りたかった。
それを考えているときにふと気付いた。
「正気」とはいつか?どういうときなのか?
実は酔っ払っているときこそ、その人にとっての「正気」かもしれないなぁ。と思った。
なので、仕事中は本当の自分ではなく、仕事が終わったあとこそ「正気」なのではないか?と。
思う通りのことを17文字にするのは難しいなぁ。
しかし、今日の句会ではその先生に特選をもらえた。
チャルメラのラが裏返る一茶の忌
「が」ではなく「の」にするよう添削されたが、とても良い句だと褒められた。
漱石忌で俳句を作っていたときに、一茶のほうで作りたくなって(笑)
我ながら思いついたときは、お!これ一茶にぴったりやん。と。
なんで「の」にしなかったんだろう。締め切り間際で慌ててたからなぁ。
しかし、今年は久しぶりに句作に励んだ一年だった。
数をこなせば、時々ヒットが出るのも実感。
今日はトップになったし(´∀`)
熊汁の冷めて獣の命の香
これも評価が高かった。
そして、結局無点に終わった漱石忌の句は
行間に猫のため息漱石忌
漱石ときたら「猫」やら「坊ちゃん」やら「道草」やらと来るとつまらないのだそう。
もう一句も先生の評価が高かった
寒風に裸体晒さる樹の忸怩
うふ。今年最後の句会。楽しかった。
来年もよろしくお願いします!
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