癒しのひと粒
人とのご縁は本当に不思議。
旅先で出会った人と、今でも繋がっている。
「せっかくの出会いやけん、大切にしたいんよ」
先生は言った。
大分に住む書道家の松崎先生から杏と玉ねぎが届いた。
勝手に落ちた実は痛んでいるので、ひとつひとつ先生が手で収穫し
綺麗なものだけ送ってくれたらしい。
先生の作る野菜や果物はすべて無農薬。
大分の海のそばで、自然とともに暮らし
書と向き合う日々。
なんとも優雅で贅沢な生き方だ。
私のようにあくせく働き、スマホと対話している人とは無縁な人だが
2年前、ミクミクと訪れた真玉海岸で運命的に私がナンパしたこと、本当にラッキーだったと思う。
以来、先生は四季折々、私たちのことを思い出しては自然の恵のお裾分けをしてくれる。
3人のグループLINEに、たまに写真や動画を送ってくれるのだが
決してメッセージは送らない。
「文字はね、いやなんよ、なんか手書きじゃないとねぇ」
もしもメッセージを送るにしても
「書いて、それを写真に撮って送るならいいけどね」
と言う。
先生のこだわり。
お礼状を書いて送れば良いのだろうが、私の雑な文字を便箋に書く気は起こらない。
せめて、A4用紙に書いて写メするか。
こんなんですみません(笑)
杏はそのまま食べると甘酸っぱい。
ジャムにしよう。
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