初心忘るべからず
神戸のスタジオに行った。
少し早めに到着すると
「お疲れさま!ちょっとそこで待ってて」
どうやら前の録音が押しているらしい。
隣の部屋で待っていると・・・
「違う。それじゃ全然元気がないじゃない」
「あなたは、前のセリフを引きずってるのよ。切り替えて」
「子供たち、皆喜んでるでしょ。もっと盛り上がって」
「うまくやろうなんて思わないでいいのよ」
などなど・・・ディレクターさんのアドバイスが飛んでいる。
おお~誰か知らぬが鍛えられてるのぉぉ~
次は自分の番だと思うと緊張が高まる(^_^;)
「そうよ、それ!オッケー」
ようやく終わって、ふらふらになって出てきたのは20代前半?の女性。
実は初めて子供番組の進行役として出演し、
初めてナレーションを録音したらしい。
アナブースに入ったのも初めて。
カフってなあに?ポーズってなあに?
そんな状態で、でも、ディレクターさんに指導してもらいながら
一生懸命頑張ったらしい。
スタジオから出てきたその子の最初の言葉は
あは。私が言うと全然真実味無いや(笑)
ブースの中ではきっと泣きたいくらいだったろうけど
「色々教えていただけて・・・有難うございました!」だって。
さわやかだなァ。。。
「とよばあ、彼女に録音立ち会わせてあげてね」
げっ?!
ディレクターさんに頼まれて冷や汗。
大丈夫か?私。
ゴルフでティーショットの時にギャラリーがいると、必ずダフってしまうタイプである。
さっきのアドバイスじゃないが
妙に「うまくやろう」としてしまって失敗したりして~(*_*)
結局、ブースに入ったら、彼女のことはすっかり忘れていた。
・・・っていうくらい部分的にチョー巻きで必死だった(笑)ってのが事実だけど。
録音の後、その子に色々質問されて
あー前向きで素敵だな、って思った。
勉強をしてないわけでなくて、勉強するべきかどうかを知らなくて、勉強の方法も知らない・・・
そんな状況なのだろう。
厳しい駄目出しをいっぱいもらって
今は悔しくても、いつか「あーあのディレクターさんのおかげだな」って思うんだろうね。
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